ガリベスの徒然なる日々

徒然な日々の中で気になった事をつらつらと記していきます

車椅子

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これは私の前の職場の話です。

 

A病院

当時私が務めていた病院は大きく、地域の二次救急病院でした。大きな病院ではありますが、建物を増改築しながら大きくなった病院で建物自体古く、増改築のせいで複雑な作りになっていました。建物の中身も少し古い作りになっており、光源自体はあるのですが、採光の具合が不便で全体的に暗く感じてしまったり、廊下もベッド一台がなんとか通れるような作りです。

そんな場所なので、昔からお化けが出る、不思議な事が起こると言われたり、気配を感じる事が多くありました。

 

登場人物

ガリベス…私

Aくん…年齢は私より年下ですが、賢く現場ではとても優秀な人。オペ看。所謂視える人。

 

車椅子

A病院の夜勤ははっきり言って怖いです。ドラマの様に一人しかいない様な事はないです。当時の当直体制は3人で一人ずつ休憩に入っていくシステムで基本的に二人は残っています。しかし、構造的な死角は消灯後の灯りでは心許ないです。それと、急変を起こす患者や意識障害や認知・精神障害の患者の事故など、霊的な怖さと人的な怖さで緊張します。しかし、その夏の夜の夜勤はとても静かでした。いつもは救急車が入ってきて緊急入院や、オペ後準備などしているのですが、何もなく休憩に行くこととなりました。

その日Aくんは夜間待機で、仕事の話があるので休憩時間に手術室付近の休憩室に会いに行く事としました。

PHSをからA君に連絡をとります

A君「おつかれ様です。今日は階段側からきて下さいね〜」

A君は視える人で、夜勤の時は憑かれない様にと彼らのいないルートを教えてくれます。手術室に行くためには普段はエレベーターになるのですが、少し遠回りすれば職員用の階段があります。遠回りしてもついてくるときはきているそうです。A君曰く視えない人には全く問題ないけど、自分が気持ち悪いという理由だそうです。言われたとおりに階段から手術室に着きました。

手術室の休憩室へは一度手術室を通り過ぎなければいけません。手術室への道は二重扉になっており、片方が開いている間は片方が開かない様な半密閉になります。噂では誰も居ないのに手術室の内側の扉が開く音がするらしいのですが、もちろんそんな事はありませんでした。

そして、手術室の直ぐ横には手術室までの無菌室がガラス越しで見えるのですが、ここはいつも何かに見られる感じがして不気味です。A君曰く大体張り付いてこっちをみているそうです。深くは私も聞きませんでした。

 

ようやくA君の休憩室に到着しましたが、誰も居ません…一人で待つ事にしました。

少し待つと、

 

 

バン!!

 

 

 

と勢い良く休憩室の扉が開き

 

 

「「うわぁ」」

 

 

 

 

とお互いに驚きました。

 

A君「ガリベスさん、いるんだったらいるって言って下さいよー」

私「A君こそ、一応ノックしようよ! 」

 

A君はトイレに行っていたらしくすれ違った様です。

仕事の話が終わり、病棟に帰ろうとすると

 

A君「ガリベスさん、コーヒー買いに行きません?」

手術室の階には自動販売機はなく1階のロビーまで行かないといけません。因みに私の階は7階、手術室は5階にあります。

 

私も一人で行くのは確かに怖いから行こかな…

こうして、A君と一緒に一階に向かったのです。無菌室の窓前を通る時に「まっすぐみといた方がいいっすよ」と聞こえましたがスルーしました。

そうしてエレベーターの前で待っていました。

運悪く1階に止まっており、かなり待つ事になりました。(古いエレベーターだからか、とても動きが遅い)

私「そういえば、なんで今日は階段やったん?」

A君「エレベーターの中のおじいちゃんずっとガン見してくるんですよ。それ休憩室つれて来られたら嫌じゃないですか笑」

私「待て、つまりいるんちゃうん?」

A君「多分大丈夫やと思います」

私「にしても、エレベーター各階止まってへん?」

私たちが話をしてる間に各階に止まっているエレベーター

A君「コレ、嫌な奴っすね。階段から行きましょうか」

階段から降りた私たちはお目当ての自販機に行きました。

自販機の前には点滴棒付きの患者さんがいて、同じくコーヒーを買おうとしていました。

私「こんばんは、こんな時間に点滴ぶら下げてきたら病棟の看護師さん驚きますよ?コーヒー買ったらまっすぐ帰って下さいね?」

患者「わかっとるわい!」と私たちが乗ってきたエレベーターに乗ろうとします。

A君「このエレベーターは、職員専用なんです。患者さんの病棟へはあっちのエレベーターが早いですよ」

患者「そんなん、わかっとるわい!」

そうして、エレベーターから病棟までのボタンを押すまで手伝った後、私達は手術室へのエレベーターに乗ることとしました。

 

A君「各階押してたんてあの人かもしれないっすね笑」

私「本当やね。そろそろ戻らないと仮眠の時間なくなるな…」

私とA君はエレベーターにのり各自の階に向かいました。

 

 

 

 

ピンポーン

 

 

 

 

何故か2階でエレベーターが止まりました。

しかし、誰も居ません。

A君「今降りはったすわ。」

私「乗ってたんかいっ!」

そして、4階

 

 

ピンポーン

 

 

エレベーターの扉が開くと目の前には車椅子がポツンと置いてありました。

 

私「ウワッ」と驚きましたが、患者の置きすてか…まぁ、違うかったとしてもA君がいるし大丈夫。と思いましたが

 

 

カタカタカタカタ

 

尋常じゃないスピードで閉ボタンを連打するA君

A君のこんな姿を見たことないという事で私も恐怖感が強くなってきました。

連打しようが閉まるスピードは変わりません。

ゆっくりと閉まるエレベーターとカタカタカタカタと連打の音が響き渡りました。

 

ゆっくりと閉まった扉と安堵の息を吐くA君。

何がなんだかわからないまま怖い私。

5階に着き怖い私もA君と共におりました。

A君「休憩終わりますし、また朝話しますわ!」

とだけ言い走って休憩室に向かっていきました。

 

私は静かに自分の休憩室に向かい仮眠を取ろうとしました。

が、寝れる訳もなくそのまま業務に戻りました。業務に戻ってすぐに急患がくる事になり忙しく勤務時間を終えました。

 

勤務帰りに

A君から駅前の喫茶店集合!!とメールが届いてA君が何を視たのか知る事になりました。

 

A君は語る

私が車椅子をみた時A君には車椅子の前の床を頭が割れ、右手以外の体幹から四肢全てがぐちゃぐちゃになった男の人が這ってきていたと。

A君曰くものを動かせるのは相当ヤバイらしい。大きければ大きいほど。

しかし、その話を聞いた段階ではエレベーターのボタンならそんなになのかな?と私は思いましたが、A君の話で気づきました。

そもそも手術室下の4階は手術室の前室フロアになっていて、基本的に家族の待合室になってます。またその他は会議室や事務室になっており車椅子があるわけないのです。

つまり、相当なモノがそこにいたと言う事

 

オワリ

 

実は私A君にその時に言えなかった事がありました。

そして、今でも夜のエレベーターでたまに思い出します。

 

 

カタカタカタカタ

 

と必死の姿で連打しているA君の方がよっぽど怖かったと。

 

 

 

 

 

ブログ仲間や、ゆーじんさんのブログ記事に誘発された記事です。

 

沖縄の病院もやっぱりあるんですね〜